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All rights reserved.兄妹は海難事故により無人島に漂着した。助けを求め手紙入り瓶詰めを流し、島の崖に目印を立てた。幸い食料に恵まれ兄妹仲良く生活できること数年、次第に性に目覚めた二人は禁断の想いにかられ苦しみいよいよ島は地獄に変わった。ある一族の代継息子が病に。祖母は自身の命を賭けていいから孫を助けてとマリア様に願った。願いは叶い孫は快復した矢先、看病に疲れ果てた祖母が眠りにつくと孫も病状が一変した。曰く付きのマリア像が一族の運命を定める。汽車、貧しそうな少女と同席に。不快感を抑えられず、煙草をふかし、新聞を読みやり過ごす。トンネルに入ると、少女はなぜか窓を開けた。窓を開けた理由を知り不快感は穏やかに朗らかに心変わる。箪笥の裏でひとに見られずともチクタク働く懐中時計をネズミは小馬鹿にする。それを受けた懐中時計の返しにネズミは逃げる。痛快のあとに自身はどうかと考えさせられる短編。東京生まれの芥川龍之介が東京について語る。東京生まれが東京を語ることはそもそも無理があると前置き、あえて語ると、やっぱり無理があった読後感。その自虐性が東京人の一側面かなとも感じました。‬「桜の樹の下には死体が埋まっている。」そんな妄想と狂気を抱かなければ腑に落ちないほど桜や花々は美しい。狂気に耽れば耽るほど桜もまた美しくみえる。青空文庫とは、作者の死後50年の著作権切れした小説などの作品を対象に無料で読めるサイトです。青空文庫から短編小説を中心に5分ほどで読め、かつ面白い作品リストを紹介します。恋愛/ミステリー/推理小説/ホラー/SF/ファンタジー/ユーモア/ショートショート・ショートなど、50年以上前の作品は現在の作風とは違う面白さが楽しめます。朗読にもおすすめです。中国の武将、項羽を「英雄の器ではない」と評する男がいた。損得勘定ができず、運に命を委ねる姿は英雄ではないと。それを聞いた中国のある時代の皇帝、劉邦は答える「…だからこそ」が粋。作品をご紹介する前に、青空文庫のご紹介ですが、こちらは主にボランティアの方々により作品ひとつずつの公開作業がされています。良平はトロッコに興味が湧き、徒らで乗った感覚か忘れられず、トロッコ押しの手伝いを買って出た。村里をを離れどこまでも押していくトロッコ。次第に自分がどこにいるのか怖くなり、無我夢中で、家路を駆けた。人間冷凍で一千年の眠りから覚めた男が出会った世界は。40年前の作家が描いた近未来は。丘の銅像に詩人の功績を称えた銅像がたった。歳月は流れ、その銅像は医学者の功績を称えるため姿を変えた。時代を生きた将軍や忠犬などあらゆる姿に変わり、最後は銅に戻り鐘の音を鳴らした。“かねた一郎さま 九月十九日 あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。 あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい。山ねこ拝” 小さな小さな裁判のはじまりはじまり。狐のごんは兵十の鰻を悪戯に奪ってしまった。数日後、兵十の母の葬式を目にしたごんは兵十は母のために鰻を獲っていたのだと気づき、翌日から、山から採ってきた栗を家の前に置いていった。それに気づいた兵十はまた狐が奪いに来たと思い。‬疫病が蔓延した時代、羅生門に雨宿りする下人がいた。夜を過ごすため門の上にある楼にいってみると老婆がいた。老婆のしていた行為に憎悪と不可解な勇気が沸き出し、ある行動をする。‬“世にも辛抱強い恋文だったのでしょう。彼はこの「私はあなたを愛する」というたった一言を伝える為に、たっぷり三ヶ月の日子を費やしたのです。”

恋仲の娘を殺し自殺に見せかけた犯人は毎日、新聞にその事件が載っていないか確認することが日課になっていた。ある日、新聞に載っていたその事件の被害者の名前が自分と書かれ、訳がわからず、犯行現場に戻ってみると。誰もが知ってる猿蟹合戦。猿をこらしめた蟹たちのその後の話。勧善懲悪の主役の蟹が悪として刑にかけられてしまう。現実世界に似た皮肉たっぷりに語る芥川龍之介ならではのおとぎ話。“子供はおいしいと云うのが、きまり悪いので、ただ、にいっと笑って、母の顔を見上げた。 「そら、もうひとつ、いいかね」 母親は、また、手品師のように、手をうら返しにしてみせた後、飯を握り、蠅帳から貝の一片れを取りだして押しつけ、子供の皿に置いた。・・・子供は焦立って絶叫する。 「すし!すし」 母親は、嬉しいのをぐっと堪える少し呆けたような それは子供が、母としては一ばん好きな表情で、生涯忘れ得ない美しい顔をして 「では、お客さまのお好みによりまして、次を差し上げまあす」”‪‪”久慈は能子に逢うと世界が新鮮に転倒した。彼女は酒だ。彼は能子の唇を狙って傾いていく患者である。”‬ ‪古今東西の文学者、芸術家を引き合いに、芸術は障害があるからこそ生まれる説を自身の不調な制作になぞる。終始自虐調でもなぜかニヤニヤ読んでしまう太宰治。弟があの山はなにと姉に尋ねると、姉は あそこには池がある。人はいない。山の森の中を美しく話す。ある日、姉はあの山に関する逸話を話す。ある娘が蛇に取り憑かれた話。山がありありと美しく見えてくる話。伏線、ユーモア、サスペンス、小説の持つあらゆる面白さが童話で優しく包みこまれた短編。注文の多さは繁盛した証拠でなく、愛らしい店主からの注文が多いお店でした。“私はゴロッと仰向きに寝転んで、猫を顔の上へ上げてくる。二本の前足。掴んで来て、柔らかいその足の裏を、一つずつ私の目蓋にあてがう。快い猫の重量。温かいその足の裏。私の疲れた眼球には、しみじみとした、この世のものでない休息が伝わって来る。”少し前、日本に百円紙幣が発行された。一枚の貨幣が発行され交換される。経済のひとつひとつに物語があり、人間がいる。発行から戦時までの貨幣から見た人間の醜さと尊さを描く。こども狐は雪を初めて見ました。寒くて手袋を買いに人間の街へ、母狐に言われていた約束を間違えて破ってしまいましたが、人間は優しく、人間の親子も狐と同じように温かく、こども狐は早く母狐の元に帰りたくなりました。 手袋を買いに。女中を虐めていた少年は大人になり家を追い出され、その日暮らしのある日、その女中と再会した。過去の恥ずかしさやいまの屈辱感を抱いていた自分に対し女中の言葉は意外な言葉だった。‬渡し舟に乗った母と二人の子供。相席のお侍さんは温い気候にうたた寝。飴を母にせがむ子供二人に飴は一つ。どうしよう。その時お侍さんが目を覚まし。‬ ‪この時の飴だまはさぞ美味しがっただろうな童話。馬車を待つ人々、定員人数は埋まり、発車時刻になった。馬車を運転する馭者は出発前の饅頭のせいか居眠りをしてしまう。結末の見え出す時、冒頭から出てきたハエと人間のコントラストが不条理を際立たせる。俗に恋愛はチャンスと言われ、つまり偶然から成るものとされる説を太宰治が意志だと語り、片想いこそ恋の最高の姿と語る。‪兄弟はトマトを作り楽しく暮らしていました。ある日、黄金のトマトが実り、またある日、サーカス団が離れ町にやってきました。入口で黄金の何かを渡す大人を見て兄弟は。「心は、動かさないとサビる。」短編小説と言葉・名言など「短くも深い、心動く」作品やクリエイターを紹介する本屋的サイトBooks365を運営。本屋についてのアイデア企画を具体的に構想するnoteマガジン「リアル本屋をやるとしたら・・・」発行。本関係、フリーのWEB担当者として制作・改善・運用・WEBマーケティング。小さな庭先にやたらめったら植えた野菜達がどうも失敗した実りになり、その様子を野菜達の視点から語られる太宰調に庭先を見る目が変わる短編。‬太宰治が宿屋で執筆中、窓からの歌声が声が心地よく思い馳せる。また別のある夜、姉と弟の会話が聞こえた。酔った弟は姉に学を身につけていることを伝えるため”I can speak English”と声にする。姉の笑い声が聞こえる。る夫婦が山路で盗人と出会った。夫は死に、妻は姿を消した。現場を目撃した人、妻、盗人。はてはイタコで夫を呼び出し、それぞれに事情を聞くと辻褄が合わない。真実はどこへ。昔悪魔が見えたと物語る「うるがん」という人物がいた。悪魔は姫君の上にあぐらをかいていたそうだ。次第に悪魔は美しく清らかな面持ちになっていく。訳を聞くと姫君の清らかな心に惹かれていたと。悪事が務めの悪魔が光を見て思い悩む姿が人間と似ていた。猿が赤い蝋燭を山で拾った。猿はそれを花火だと思い山は大騒ぎ。夜にみんなで打ち上げた花火を観ることに。火をつけたらいよいよ。蝋燭に火がつけられたあとの間が温まる。死期が近い病人に医者はもう1時間と持たない、どの薬でも助からないと告げる。それに返した病人の最後の洒落がブラックで秀逸。30秒で楽しめる短編。久方ぶりに故郷に戻り、懐かしい風景に高鳴ると同時にさびれている町並みに悲しくもなる。仲のよかった友人との再会するも、今となっては住む世界が違ってしまったことに嬉しくも寂しく、同時に恥ずかしくもなる。郷愁はそれぞれに違う想いを呼び起こす。‬おもちゃ達が騒いでる。どうやらキューピー人形がいなくなったそうだ。鼠に聞くと三毛猫の仕業だと、みんなで三毛猫に問い詰めると、鼠がホラを吹いたと。鼠は三毛猫に仕返しされる。地獄にいたある男が、現世で唯一した蜘蛛を助けた善を想い、仏様が地獄まで蜘蛛の糸を垂らした。男は蜘蛛の糸を辿り極楽を目指すが、下を見ると地獄にいる者たちが登ってきた。男は叫んだ、と同時に、糸は切れた。仲の良い百姓三人が仕事で村里から城下町へ向かう山道で赤子を見つけた。赤子には小判が括り付けられていた。小判を分け合う二人と、赤子を引き取る一人。その後、三人の人生が変わる。病院で見かける婦人。婦人の旦那は身体を崩すも回復してきている。もう少しの辛抱ですよと、医者が声をかける。ある日、婦人が颯爽と歩いていた。その表情のなんと美しいことか。爽やかな時間経過の読後。‬ ‪きのこ達が会議をしています。椎茸は人間に食べられ役立つことで繁栄すると、ハエトリ茸はハエも殺す毒で繁栄すると、どちらがいいのでしょう?その夜、人間がキノコ狩りに。‬ ‪虫たちの月夜の音楽会は、くつわ虫ががちゃがちゃとがなり立て台無しに。残ったくつわ虫は自分の音楽が一番だと誇らしげ。そこに人間がやってきて。© Copyright 2020 短編と名言 Books365. 青空文庫とは、作者の死後50年の著作権切れした小説などの作品を対象に無料で読めるサイトです。青空文庫から短編小説を中心に5分ほどで読め、かつ面白い作品リストを紹介します。